11月27日(土)
「ごほうび」
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よく「ゲームの影響で犯罪が起こった」
などと軽々しく語られることがあります。
「暴力的な表現が行き過ぎているので、
自分も現実にやってみたくなるんだ」、とかね。

まあ、そういった影響がないとは言い切れませんが、
ゲームに潜む罠は違うところにあると思うのです。

それは、「頑張れば必ずもらえるごほうび」というやつです。

「この敵を倒せば、これが手に入る」。
「これを全部集めると、こういった面白い事が起こる」。
「クリアすると、こんなことができるようになる」。

ゲームは、こういった「ごほうび」から成り立っています。
「このアイテムが欲しいから」がんばる。
「このイベントが観たいから」がんばる。

ただ人生って、ゲームのようにうまく行かないんですよね。
がんばったからといって、必ずいいことが起こるわけじゃない。
良かれと思ってしたことが
裏目に出てしまうことも多々あるわけです。

バーチャルな世界における「見返り」の氾濫に慣れることで
心の中にできてしまう、現実の壁。

「勉強したからってどうなるの?」
「これを頑張って何かいいことあるの?」
「それを知ったからって何か得があるの??」
…最近、こういった思いが強いような気がするんです。

「頑張ってもいいことがない」ことに対する不満。
そういった積み重ねが
悪い何かを生み出しているような。
そんな気がしてなりません。

だいぶ前の話なんですが、
高校の学校祭に行ったんです。

うちの高校は進学校にもかかわらず、
ものすごく学校祭に力を入れてる学校で、
勉強そっちのけで学校祭の準備をしていました。

卒業してから何年か経ち、その空気に触れて、
とても感動したんです。
「ああ、こんなことしても
何の利益にもならないのになあ〜。」って。

普通に考えたら、その時間を勉強に割り当てた方が
よっぽど得なんですけどね。
「今しかできない、楽しいこと」というのが
頭にあったんでしょう。
みんなとてもいい笑顔をしていました。

「生きているからってどうなるの?」
人生に何らかの見返りを求めても、
いい「ごほうび」はかえってきません。
モノでも、お金でもない、「目に見えない利益」。
これを追い求めていくことが
きっと素敵な人生につながっていくんでしょうね。

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