だいぶ前の話ですが、とある個人サイトの中で、 「プリクラって、最近とてもきれいに写る。 けど、昔の方が味があった。」 というお話を見つけました。 それって、すごくよく分かる。 昔のプリクラって、 ギザギザしてて、顔がはっきり写っていない。 誰が誰だかよくわからない事もよくあった。 でも今となっては、昔の方がよかった気がする。 当時はみんな、「もっとキレイに写るようにならないかな」 と願っていた。 でも、キレイに写るようになった今、 なんだかつまらなく感じてしまう。 テレビゲームにしてもそうだね。 昔のマリオと今のマリオ、 昔のギザギザしてたマリオの方が 味があった気がするよね。 ノスタルジーによるものもあると思うんだけど、 こうした現象の裏には 「イメージによる補完」という作業が 大きく関係していると思います。 「イメージによる補完」。 少ない情報を、自分の頭の中で想像して、 完全な形にしていたんですね。 粗い解像度のプリクラは ぼんやりとしか写っていない分、 想像力を働かせないと、きちんとした顔は見えない。 ドットで描かれたマリオ。 「きっとこんな風に動いて、 こんな感じで敵を踏んづけてるんだ。」 と思ってプレイしていました。 不完全な情報を、イメージで補う。 個人個人でその補い方は変わってくるわけだから、 人の数だけ情報の数があるわけです。 今は、「くっきり分かってしまう」というほぼ完全な情報。 解答がたったひとつのテスト問題を 解いているかのような感覚です。 だからつまらなく感じてしまうのでしょう。 人は常に「次の進化」を夢見て、努力してきた。 その結果、「完全な形」にたどり着いてしまった。 じゃあ、進化しきってしまった今、 どうしたらいいのでしょう? それは・・・・分かりません(苦笑) それが分かったらゲーム業界も苦労していません(笑) (いや、決してそんなことを語れるほどの身分ではないですが^^) ですが、ひとつ言えるのは、 「どんなに進化しても、 大事な部分を置き去りにしてはいけない」 ということです。 プリクラは、キレイに撮る以前に、「楽しく撮れること」が大切。 ゲームは、「面白いゲームであること」が大事。 キレイなグラフィックは二の次です。 この次にどんな進化が待っているのかは分かりませんが、 そこさえ見失わなければ、 きっといい方向に進んでいけると思います。 やっぱり人間って、不完全なものが好きなのかなー。 何もできないちっちゃい子供って、 見てるとすごくかわいいですもんね♪ (それはまた、別の次元の話かな???) |
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