5月16日(月)
「それぞれの正しさ」
最近、「理論」と「感情」とのギャップの大きさに苦しむことが多いです。
「こういう時はこうすべきだと思う。」
「それは間違っていると思う。」
進むべき道はよく分かるのに、
実際にその場に立ってみると
全然違った方向に歩いている。
何となく思い出すのが、野島伸司脚本「人間・失格」。
「人が人の心を失う瞬間」というテーマで描かれた作品です。
イジメにあっていた息子が自殺した。
父親が、自殺に追い込んだ教師や生徒に復讐する…
というお話でした。
「息子を自殺に追いやった人たちを殺しても息子は帰ってこない」
ということは冷静に考えれば誰でも分かること。
しかし、実際にその立場になってみると
そんなことすら分からなくなってしまうことがあるようなのです。
「理屈で正しい」ものが一番正しいわけじゃない。
「感情の揺らぎ」もまた、確実に人間の中にあるもので、
それもまた真実。
いろんな「正しい」の中から
ひとつの道を選ぶのは、とても大変です。